元帰宅部がMLBを記録するブログ

競技としての野球経験一切無しの男が、MLBのスコアを記録しながらMLBについて書き連ねるブログです

第5回:ニューヨーク・メッツ

日本人選手以外、全くメジャーリーガーについて知らない方に向けて、基本的な選手情報をお届けします。


今回ご紹介するのはナショナル・リーグ東地区のニューヨーク・メッツ(以後メッツ)です。


現在日本人選手は在籍していないメッツですが、かつては昨年末にプロ野球選手復帰を目指してトライアウトに参加された新庄剛志氏や、日本人最強のスイッチヒッター松井稼頭央現西武2軍監督が在籍したチームです。
ちなみに、松井稼頭央氏のMLB挑戦と初年度の苦戦に関しては、私がMLB全体に興味を持つキッカケにもなりました。


そんなメッツですが、今オフはインディアンスと大型トレードを成立させ、補強に成功しました。
MLBの現役No.1ショートとの呼び声も高く、今オフのトレード市場で目玉とされていたフランシスコ・リンドーア選手の獲得に成功したのです。


リンドーア選手は27才のスイッチヒッターで、2015年にインディアンズでデビューすると毎年好成績を収め、レギュラーとして定着した2016年から4年連続のオールスターゲーム出場に加え、怪物揃いで激戦区のMLBのショートストップで、シルバースラッガー賞とゴールデングラブ賞を2度ずつ獲得するなど、まさにインディアンスの顔とも言える選手でした。


では、何故そんな素晴らしい選手がトレードで放出されてしまったのか?
日本のプロ野球に馴染みのある方は、トレードに対してネガティブなイメージを持たれているかと思います。
しかし、MLBではそもそも考え方がNPBとは180度真逆と言っても過言ではありません。
むしろ、トレードで獲得したいと思ってもらえる事は選手にとって名誉な事ですらあります。
勿論、リンドーア選手を失った現地のインディアンスファンは相当嘆いていますし、フロントも批判されています。
それでも、選手の事のみを考えた場合、今回の様なトレードはプラスに作用すると思います。


唯一懸念する材料が有るとすれば、メッツがリンドーア選手と契約延長出来るかどうか?という事でしょう。
近年は低迷が続いているメッツですが、最終的に獲得には至らなかったものの、昨オフNo.1評価だったトレバー・バウアー投手の争奪戦にも最後まで関わるなど、リンドーア選手のトレード以外にも積極的な動きを見せており、今シーズンはコンテンダー(戦力を整えてプレーオフ争いをするチームの事を指します)として戦う姿勢が見て取れました。
(若干1名、その空気に水を差した選手も居ましたが…彼の事は忘れましょう)


リンドーア選手はメッツをプレーオフへと導く存在となれるのか?
是非、メッツの12番にご注目下さい!!

第4回:ミネソタ・ツインズ

日本人選手以外、全くメジャーリーガーについて知らない方に向けて、基本的な選手情報をお届けします。


今回ご紹介するのはアメリカン・リーグ中地区のミネソタ・ツインズ(以後ツインズ)です。


昨シーズンオフにトレード加入した、お正月の野球盤でもお馴染み(笑)前田健太投手が所属しているツインズですが、過去には元ロッテ、阪神の西岡剛選手も"在籍"していました。(在籍を強調した事に深い意味は有りません、念の為)


そんなツインズの主力選手といえば、2019年にMLB史上初となるシーズンチーム本塁打数300に到達(最終的には307本でした)した超強力打線の中心であり、不惑を迎えた2020年シーズンも地区優勝に貢献したネルソン・クルーズ選手…だったのですが、残念ながら今オフFAになってしまったので、別の選手をご紹介したいと思います。


その選手というのが、前田投手の女房役であり、ナイスガイとしても知られるツインズの正捕手、ミッチ・ガーバー選手です。


2018年からツインズで正捕手を務めているガーバー選手、2019年の試合で大谷翔平選手とクロスプレーで接触した際には、自身が負傷したにも関わらず、大谷選手を気遣ってこの様なコメントを残してくれています。
「確認したけど、正当なスライディングだったよ。スライディングはホームプレート目掛けてするもの。その点で、何の害も無かったね。彼は激しいスライディングをしたことに、気を悪くしなくていいんだよ」
そのクロスプレーが原因で半月ほど故障者リストに入ったものの、その年ガーバー選手は93試合の出場で打率.273、31本塁打、67打点という成績を残し、ア・リーグのシルバー・スラッガー賞に選出されました。


そして、2020年のシーズン開幕前に前田健太投手が移籍して来るのですが、ここでもまた、ガーバー選手の人柄を伺えるエピソードが起きました。
前田投手の背番号は日本時代から18番ですが、実はツインズの18番はガーバー選手が着用していました。
しかも、前年に背番号を変更したばかりで、これで3つ目の背番号でした。(43→23→18)
しかしながら、ガーバー選手は前田投手の為に心良く背番号変更を受け入れ、18番を譲ってくれました。
当時のガーバー選手のコメントがこちらです。
「最近18のユニホームを買ったファンには申し訳ない。ケンタが本当にこの番号を望んでおり、これで彼が心地よく感じてくれれば、彼にとってベスト」
このコメントからも、人の良さが伝わって来ますね。


そんな女房役の心配りもあってか、2020年の前田投手はア・リーグのサイヤング賞投票で2位に入る程の活躍を見せてくれました。
2020年シーズンのガーバー選手は打撃不振に陥っていましたが、2021年シーズンは間違いなく復活してくれると期待しています。


日本人選手とも縁深い、ナイスガイなミネソタの8番に是非ご注目下さい。

第3回:シンシナティ・レッズ

日本人選手以外、全くメジャーリーガーについて知らない方に向けて、基本的な選手情報をお届けします。


今回ご紹介するのはナショナル・リーグ中地区のシンシナティ・レッズ(以後レッズ)です。


昨シーズンから秋山翔吾選手が所属しているレッズですが、実は2019年までMLB30球団の中で唯一日本人選手が所属した事の無い球団でした。
チームとしては長年低迷気味なのですが、昨シーズンは秋山選手を含めて大型補強を敢行、本気で地区優勝を狙いましたが、結果は地区3位。
何とも微妙な結果に終わりました。


そして、シーズンオフに突入すると同時に売り手に回っています。
サイヤング賞受賞のトレバー・バウアー投手はFAになり再契約は絶望的、クローザーのライセル・イグレシアス投手はエンゼルスへトレードされました。


更には、つい先日エースのルイス・カスティーヨ投手にヤンキースとのトレードの報道が。
しかしながら、こちらはすぐに否定されています。
どうやらレッズは、カスティーヨ投手をどうしても手放したくない選手だと位置付けているようです。


そんなカスティーヨ投手、昨シーズンこそコロナの影響を受けて12試合登板で4勝6敗防御率3.21でしたが、2019年には32試合登板で15勝8敗防御率3.40と大活躍した投手です。
大型補強前のレッズで15勝出来るのだから、ヤンキースでまともな援護を受けたら何勝出来るのか…ヤンキースで投げるカスティーヨ投手も観てみたいと思ってしまったりもします。


レッズとしてはこのまま再建に舵を切るにしても、勝負モードを継続するにしても、カスティーヨ投手だけは何としても残したいと考えていると思います。
残してしまった結果、大打者ジョーイ・ボトー選手が、成績はレジェンドクラスながら目立たないまま現役を終えそうなのは悲しいですが…そのお話はまたいずれ。


他球団が欲しがる存在のカスティーヨ投手が、今シーズンどんな成績を残すのか、秋山選手の2年目のシーズンと共に、レッズの背番号58にも注目して下さい!!